阿寺山地 下呂御前山(空谷山)(1411.8m) 2011年11月13日
所要時間 6:01 林道−−6:25 8合目−−6:46 下呂御前山 6:51−−7:04 8合目−−7:17 林道
概要 通常は大洞登山口や観音峠登山口(1195m)経由と思われるが、大洞登山口経由の登山道が横切る林道(1070m地点)を起点に。良好な登山道で山頂からの展望も良い
阿寺山地は信濃/美濃/飛騨境界付近に位置しており、主要な山はほとんど県境上にある。しかし岐阜県側に張りだした領域にいくつか山があり、今回はそのうち空谷山を目指した。ここは地元では下呂御前山と呼ばれており、ネットで検索すると登山道があるようだ。地形図を見ると林道がかなり上部まで開設されており、1195m鞍部から破線が描かれている。しかしネットの記録を見ると主要な登山道は大洞集落から上部に延びる車道のどこかが起点となっているようであり、1050m等高線付近を通る林道を横断して稜線に至るようだ。ということはこの林道から登り始めれば少しは得をするということであり、ゲートの有無は不明だが挑戦してみることにした。
この付近はかなり林道が複雑に入り混じり、地形図を見ながら慎重にルートを選んでいく。大林集落では特に分岐が多く、地形図を見たのではどれが通過可能な道なのか全く分からず、とりあえずは下呂市街から上がる一番太い道を選んでみる。標識はまったく当てにせずに地形図のみを頼りに曲がり角を判断、うまく乗ったらしい。うねうねと高度を上げると大林集落に突入、その手前で左上に入る道は細かったのでパス、T字路で左に曲がって舗装された道を上がるが落ち葉に覆われた細い幅で心細い。やがて太い舗装道路に突き当って左折、ここからはメインの林道に入ったようで安心の道。
標高860mの林道分岐にある標識。小坂方面に入る | 左記分岐の標識。小坂方面は「観音峠」の表記 |
やがて左に分岐する林道に「小坂」の案内、これが1195m鞍部を乗り越える林道だ。小坂方面の通り抜けはできないと書いてあるが峠までは大丈夫か。しかしこちらの目的地は峠ではなく標高1060mで分岐して北上する林道だ。
標高1060mの林道分岐。チェーンは手で外せる | 左記分岐の標識。ちゃんと登山道があるようだ |
下呂御前山登山口 | 整備された登山道 |
その林道の入口にはチェーンがかかっていたが進入禁止の看板等は無く、チェーンは施錠されておらず取り外し可能であった。そして「下呂御前山登山道 500m」の案内看板。500mなら歩いても大したことはないが車で入れるのならとチェーンを外して林道を進む。少し凸凹はあるが普通車でも問題なく標識のある登山口に到着。これが大洞上がってくる道だろう。下山時に地形を照合したところ、ここはこの林道の最高標高である1070mで南西に張りだした尾根を乗り越えるところで、この尾根上に道があったのであった。
お助け水分岐 | 展望台 |
展望台から見た下呂市街。まだ明かりがともっている | |
展望台から見た西側の展望 |
今日はいくつか登ろうと計画する山があるのでまだ暗い時間に出発。道は良好なので少しくらい暗くても問題ない。最初から良好な道が続き緩やかな尾根を上がっていく。やがて「お助け水」なる道が右にトラバースするように分岐、水場があるのだろう。そのうちに尾根がバラけて急斜面を登っていく。やがて左手に谷が登場、その縁を登る。一部登山道が谷の崩壊で削り取られてしまったようで迂回路が新設された個所があった。登山道は右斜めに登り始め、左に方向転換するところに展望台の標識があった。登ってみると樹林が開けて下呂市街方向の展望が開けていた。遠い山並みも見えるがどこの山なのか全く分からなかった。
1250m鞍部の祠 | 1250m鞍部の標識 その1 |
1250m鞍部の標識 その2 | 1250m鞍部から見た南側に続く登山道 |
斜面をトラバース気味に斜めに登っていき、傾斜が緩むと植林を抜けて落葉樹の明るい自然林に変貌し、平坦地に出た。小さな祠があり「八合目(遙拝所跡) 1250m」の標識があった。右手(南)を見ると大きな高まりがあり、地形図と見比べて現在地は1333m峰と1323m峰間の1250m鞍部だと分かった。そのすぐ先にあった標識には右を指して「観音峠 1100m」とあった。観音峠とは1195mの林道が稜線を越える鞍部のことだろう。地形図で破線が通っているが、ちゃんと道があったわけだ。
山頂まで広い道が続く | 1323m峰。9合目の標識 |
1323m峰から見た下呂御前山 | 大岩があったり |
これまでの道も良かったが、稜線上の道はもっとよかった。防火帯のように広い道で西側は自然林、東側は植林だ。緩く登って1323m峰に到達すると9合目(岳見平)の標識が立っていた。そこに書かれた標高は1315mで微妙に間違っているのが謎だ。
高岩大権現神社分岐 | 高岩大権現神社 |
1360m肩では「高岩大権現神社」の標識が左を指しており、行ってみると露岩の上に小さな社が立っていた。西側の展望がいい場所だった。
下呂御前山山頂 | 展望盤 |
3等三角点 | 御料三角点 |
下呂御前山から見た御前山 | 下呂御前山から見た木曾御嶽 |
下呂御前山から見た乗鞍岳 | 下呂御前山から見た恵那山 |
下呂御前山から見た南側の展望 | |
下呂御前山から見た西側の展望 | |
下呂御前山から見た東側の展望 | |
下呂御前山から見た県境稜線 |
さらにもう少し登ると下呂御前山山頂に到着。山頂部は平坦で広く、木が伐採されて展望がいい場所だった。展望盤があり、それによると北アの笠ヶ岳から奥穂、焼岳が見えるようだが今日は雲の中だった。近くの木曾御嶽でさえ上部は雲の中。南東を見ると先週登った箱岩山や白草山、そしてその奥に一段高い小秀山。残念ながら昨日登った前山は山並みに隠れて見えていないようだった。そしてこれから向かう予定の三国山は白草山の向こう側で見えなかった。
まずは本日1山目を無事ゲット、同じルートで車に戻り、次の湯ヶ峰に向かった。